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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1539 日香合作映画の思い出
 レイモンド・チョウ氏の追悼コラムを入稿した際に送られてきたY's管理者さんの返信メールになかなか興味深いエピソードが記されていたのでご紹介しますね。(掲載はご本人の承諾を得ています。天野)

 レイモンド・チョウ氏といえば、フジテレビと香港のゴールデン・ハーベスト社が共同製作したSFXアクション大作映画「孔雀王」(1988年)が思い出されます。チョウ氏の右腕として、一連のジャッキー・チェン作品の映画プロデューサーを務めた映画製作部副社長のチャイ・ラン氏が製作を総指揮し、ほんのり酒の匂いを漂わせて長野県の諏訪ロケに顔を出されていました。ラン氏は1990年代に「料理の鉄人」の審査員を務めたことで日本でも知名度が上がったので、天野先生もご存知なのでは?

 激しい身振り手振りで息巻くラン・ナイチョイ監督の指示が、一瞬の驚きと戸惑いの表情を浮かべた通訳さんを通じて私たちに出されました。
「ここ(高さ数十メートルの滝の裏)から滝壷に飛び込んで、緒形拳さんを囲んでください」
 身に着けている衣裳は重さ10キロ以上はあろう甲冑に広げたら飛べそうなくらいバカデカいマント姿。私以外は全員JACの面々で、彼らは首を左右にコキコキしていたり屈伸運動していたりでヤル気満々。下を覗くと、岩の上に座している緒形さんがゴマ粒くらいにしか見えない。
「死ぬな・・・」
と、本気で思いました。
 全員の立ち位置が決まり、助監督がカチンコを打つばかりとなったその時、ランさんが監督に近寄って、
「ダメダメ!死んじゃうよ。こんな危険なこと、ジャッキーだってやらないよ」
と言ったかどうか分かりませんが、ランさんが許可せず、結局飛び込むシーンは無くなり、ジャンプ⇒着地(ヒーローものでよく見るアレ)に変わりました。
 もし、ランさんがロケ現場に来ていなければ、私の人生はあの場で幕を閉じていたかもしれません。そういう意味では思い出深い出演作品の一つといえます。
 配給収入は8.5億円。更にランさんはフジテレビに無許可(だったか事後報告)で主演の三上博史さんのシーンを全てカットして共演のユン・ピョウさんが主演になるように再編集した、その名も「孔雀王子」を製作し、香港や中国や台湾で公開してちゃっかりもう一儲けして物議を醸しました。私が演じた十二神将も日本と香港のWキャストだったし、始めからその魂胆があったのかもしれません。さすがチョウ氏の右腕として“なんでもあり”の香港映画界を渡ってきたランさん。策士です。

 世の中には自分にそっくりな人が三人いると言われます。
「○○美容室に行って、この人と同じ髪型にしてきてください」
と、スタッフに渡された写真に写っているWキャストの香港の彼は、その内の一人と思えるくらい私にそっくりでした。
 後日、映画を観てくれた友人が、
「すごいアクションだったね!」
と褒めてくれたので、
「まあ、あのくらいはね」
と謙遜しておきましたが、多分それは香港キャストの彼のことだろうなと思いました。

Y's管理者



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