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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1529 『SKDスタス・レビュー2018秋のおどり』
 何となく年中行事になりつつある浅草ゆめまち劇場における『SKDスタス・レビュー』通いですが、芸術祭参加公演という事で、年間を通して一番力の入った『秋のおどり』であります。しかも今回は、本家SKDが浅草国際劇場から歌舞伎座に出演していた時代にハスキーな歌声で人気の高かった立原千穂さんがゲスト出演されるとの事なのでより楽しみです。

 曇り空の浅草も珍しく、スカイツリーも霞んでしまってます。いつも歩かない《タヌキ通り》なる通りを進んでROXを目指しました。劇場入口には何やら貼り紙があり、お目当ての立原千穂さんが怪我をされ代役を立てるとのお知らせでした。
 平日の昼間は少し空いており、今回は一人なので劇場スタッフさんが待機する後ろの席近くに着席いたしました。プログラムを見ると成るほどシックな雰囲気の出だし、和もの、秋の歌、男役さん向きのカッコいい系の曲等が並び開演前からワクワクさせてくれます。

 白のシルクハット、レオタードの上に白の燕尾服を着た芹なづなさんの〜これからレビューの世界へ〜という感じの歌から始まり、白のドレスの娘役、白のドレスシャツとスラックスの男役によるクラシック・ナンバー“エリーゼのために”。客席までを使った華やかなオープニングです。「ああっ大きな舞台で観たい!」と思わせる場面。
 すっかりSKDスタスの若手男役として育ってきた郡司聡美さんが客席の私の前を通ってフェード・アウト。
 舞台ではトー・シューズをはいた春風まこさんのバレエ、曲は“枯葉”と秋らしい。
 雰囲気をガラッと変えたマイケル・ジャクソンの“Smooth Criminal”を5人の若手娘役がセクシーに踊ります。
 次に、和ものナンバーが3場面続きます。立原千穂さんのカゲソロで男役による“相川音頭”、娘役による“佐渡おけさ”そして両手に扇子を持った15名による“祭”の総踊り。やはり日舞は良いですね、皆さん短期間によく訓練されたようで、思えば娘役の帯がシルバーのサテンというのも面白い。
 “祭”の後半にグングン音楽が速くなるのに込み入った扇子の動きがピッタリ揃うのは見事でした。
 客席から赤のチャイナ・ドレス風の衣裳を着た芹なづなさんの“何日君再来”という私は知らないムードのある歌。芹さんは客席全体を包む目線の使い方がお上手で、こんな所が国際劇場の舞台を知ってる強みなのですね。
 酒匂るりさんをフィーチャーしたエイト・ピーチェスを思わせる娘役5人による大人のセクシー系ナンバー“ミッション・インポッシブル”は、グリーンのお金をかけたゴージャスな衣裳で、孔雀の羽根をふんだんに使っています。コンガのリズムがいかにもSKDのダンスらしくて嬉しい。
 奈央海ゆうさんら男役4人をフィーチャーした“CIRCLE”はロックダンスの様な振付が新しくてダンサー達に向いているようでした。レビューの舞台なので例えラフな衣裳でも上着の長いシャツの後ろが燕尾風なのですね。客席から始まり舞台上でバラバラにフェード・アウトするまでカッコ良くて目が離せませんでした。
 さて、我等が松本晋一先生が何年も前に『東京リズム劇場』で振付をされた“ボサ・ノバ・ベイビー”がまさかの登場。エルビス・プレスリーの歌声に体が踊り出してしまいそうに!白のミニ・スカート衣裳の娘役7人によるキャピキャピ・ダンス。残念ながら今回は出演されませんでしたが、“永遠のレビュー・ガール”西村麻亜沙さんがいたら間奏辺りでタップ・ダンスを見せてくれたに違いない!そう、ぜひともタップのパートが欲しいと思いながら見てしまいました。
 この大盛り上がりナンバーの次が、ゲストの立原千穂さんによるソロ“ニューヨーク・ニューヨーク”だったのですね。それでも代役の芹なづなさんが見事に歌いきりこの日一番の拍手と喝采を受けていました。
 これがショービジネス!
 榛名珠利さんをフィーチャーした13人による“WE ARE CONFERENCE MAN”は、このレビュー初めてのジャズの曲によるダンス・ナンバー。先日のTRBタップダンススタジオの発表会で富田カオリさん振付のナンバー“CRASH”に登場したのと同じ赤と黒のストライプのスラックスが舞台を埋めました!
 チャチャチャのリズムが入る男性ヴォーカルの珍しい“Sing Sing Sing”の曲に合わせて客席から登場した春風まこさんと春風さんを取り合う若手男役2人の郡司聡美さんと小林朋未さん。スカイブルーの衣裳の爽やかさと3人のフレッシュな演技柄みの振付が楽しめる。
 秋のおどりでのライン・ダンスは“威風堂々”の曲、10人のゴールド衣裳の娘役全員が本舞台前の狭い出だし舞台で足を上げる振付が新鮮に見えました。
 榛名珠利さんと4人の男役が黒い帽子、ストライプのスーツで見せるジャズダンス“HOT STUFF”は小粋な雰囲気でした。
 そしてフィナーレは、娘役パープルのドレス、男役パープルのスーツでの登場。今回あまり見れなかった男役と娘役のペアダンスもあってここぞと!思いきり持ち上げてました!スゴい!
 全17曲60分の『SKDスタスレビュー秋のおどり』を満喫いたしました。

天野 俊哉



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