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Vol.1519 『2018年 Higuchi Dance Studio発表会』
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事の始まりはBASEMENTさんのホームページをボーッと見ていた時に『踊る!大脱獄作戦』なる凄いタイトルが目に飛び込んで来たのです。
私や松本晋一さんの様なハリウッド・ミュージカル映画のファンにとってこの『踊る』というタイトルは凄く魅力のあるものなのですね。
『踊るブロードウェイ』
『踊るアメリカ艦隊』
『踊る不夜城』
『踊るニュウヨーク』
もう書いただけでワクワクしてきます。
でも、ミュージカルでない『踊る大捜査戦』もありましたので、そちらからアレンジしたタイトルなのかも知れません。
という訳で、そんな興味深いタイトルが付けられたHiguchi Dance Studioの発表会を初めて観劇いたしました。32回目の開催とか?
しかし、凄いのはタイトルや開催回数だけでなく、振付・指導スタッフの顔ぶれが昔から全く変わらないことです。このご時世に珍しい事だと思います。
土曜日の朝クラスが終了して直ぐに参宮橋に駆けつけました。場所は国立オリンピック青少年総合センター大ホール。
長い名称だ!
かつて大雪の中をこの道歩いたな、なんて古い記憶がよみがえりました。自由席という事で私が到着した頃にはホール内の前半分がかなり埋まっていました。
アナウンスによると第1部70分、第2部70分。これに休憩が入るから2時間半は軽く越える。まだ教室があるので前半だけかな?
頂いたパンフレットには鉛筆がついているので「しっかりメモして帰りなさい!」という意味かと思いきや、謎解きゲーム用の鉛筆らしい。
ヒグチ刑務所に収監されている三澤豊彦さんら8人の囚人達と私達観客が5つの謎が解けたら釈放してもらえる、というコンセプトがあってその間にダンスが繰り広げられる構成。
気になったナンバーを取り上げると、オープニングの“監獄へようこそ”は、昨年の『東京リズム劇場』でご一緒させて頂いた金子真弓さん振付によるエルビス・プレスリーの名曲“監獄ロック”。幕開きにはピッタリな軽快なメロディ。男の子と8人の女の子が元気にタップ。女の子の囚人服を連想させる白黒のストライプのシャツとハイソックスが可愛い。金子さんはタップを踏む子のバックダンサーの振りも上手くてみんな楽しそう!最後に男の子が小さな女の子を連れてきて全員でポーズで決めました。
ギターの音から始まる男性ヴォーカルの“Story of my life”は照明が付いた瞬間に「あっ、kurikoさん振付のナンバーだ!」と分かるほどシックで大人っぽいムード。普通ならカジュアルな赤と黒のチェックもネクタイだったり、スカートだったり、シャツだったりと工夫されてて感心しました。
グラッペリのヴァイオリン演奏を想わせるスイングの素敵なナンバーが、MAYUさんの振付だったなんて、帰りの電車で知りました!
“Jolie Conquine”というお洒落な曲でした。
ヒグチ先生のスタジオではタップダンス以外のダンス指導もされてる様で、刑務所のナンバー“恋するプリズン”では懐かしい田原俊彦さんの“恋はDO!”が使われていて嬉しくなりました。
また、ボンボンを持った女の子達のチアナンバーも元気一杯で楽しかった。
ヒグチ・スタジオの超ベテラン三澤豊彦さんは今回演技にも達者な所を見せておられましたが、タップ・ナンバー“That's What I Like”で私は初めて三澤さんの振付を拝見出来ました。
夏のプールサイドのパーティをイメージさせる“Someone In the Crowd”というダンス・ナンバーが白の衣裳で華やかでした。
コール・ポーターの音楽に似たR&R曲“Crazy Little Thing Called Love”を使ったNONさん振付のタップの基本ナンバーが見ていてとても勉強になりました。
金子真弓さん振付のタップ・ナンバー“Sunset”は、ギターの音色と女性ヴォーカルの中で照明が入ると各々のオレンジ色と白の衣裳のダンサー達があちらこちらを向いて立っている、この夕暮れ時の街中を感じさせる雰囲気作りがとても上手いと思いました。フォーメーションにも味がありましたし、上手下手に分かれたサス灯りの女の子のタップを踏む姿が次第にフェード・アウトしてゆくラストも格好よく決まりましたね。
続いてあっという間にパリの街を作り上げたナンバー“5月の夢”を振付したのが何と清水夏生さんというのも驚きでした。曲の特徴をよく掴んだ振付でした。
そして第1部ラストは大御所HIDEBOHさん振付による“座頭市”ですが、私の知ってるメンバーの方々はほとんど居ないのに凄い迫力でステップを踏んで見せてくれました。
時間切れなので第1部終了と共に脱獄しました。謎解きゲームを最後まで参加したかったのと、何か景品が貰えたのか?分かりませんが、ヒグチ先生らしい楽しいアイデアにまんまと乗せられてしまいました。
滅多に来ない参宮橋駅周辺にはパッと見ただけでも二軒のカレー屋さんがありましたが、追っ手も気になるしホントうしろ髪ひかれる思いで電車に飛び乗り逃走いたしました!
おわり。
天野 俊哉
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