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Vol.149 気になるDVD:スケート・ミュージカルの傑作「銀嶺セレナーデ」
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近年アイス・スケートの華麗な演技がとても注目され、若いスター達が増えてきているので、今回はスケート・ミュージカルを取り上げてみます。
ノルウェーのフィギュア・スケート金メダリスト、ソニア・ヘニーが映画の都ハリウッドに招かれFOX映画と契約、8本のミュージカルに主演しました。いくらスケートの名手と言っても、演技も歌も踊りのセンスも無いソニア・ヘニーを生かすため、映画会社が用意したのが、人気のある2枚目男優、恋敵の美人女優、お笑いの3枚目男優、3枚目女優、人気のある楽団、ダンサーなど、80分から90分を埋めるには十分な顔ぶれ。さらに、ヒット曲を書いていた音楽家に、すばらしい振付師たちがスタッフとして集められました。こうして見ると、なぜか監督だけが平凡だったような気がしますが、たぶん予算内で台本通りに創り上げる才能だけはあったのでしょう。
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さて、今回取り上げる「銀嶺セレナーデ」は、そんな彼女の主演作の中でも最も良くできた作品です。スイング・ジャズの伝説となっているグレン・ミラーとその楽団が名曲「イン・ザ・ムード」を演奏、さらに「チャタヌガ・チュー・チュー」では伝説のタップ・ダンサー、ニコラス・ブラザーズが絡みます。今回フレッド・アステアの振付師ハーメス・パンがニコラス・ブラザーズの振付を担当していることで、彼らお得意のアクロバットは最小限に抑えられ、スマートに踊らされています。ハーメス・パンは、踊りの才能があまり無い主演カップルのソニア・ヘニーとジョン・ペインのため、「キッス・ポルカ」というキュートな踊りをつくり成功しています。映画のラストには、ソニア・ヘニーのスケート・ナンバーが10分近くにわたって展開します。キム・ヨナ選手や浅田真央選手の技術から比べれば、70年前のスタイルは古いかも知れませんが、レトロな気分は味わえるはず。
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ソニア・ヘニーの映画はビデオではほとんど発売(輸入盤)されましたが、DVDでは「銀嶺セレナーデ」と「銀嶺のスタア」の2本だけです。どちらもFOXから発売されていますが、お店によってディスカウント率が違います。ヨドバシカメラあたりが一番安いかも知れませんね。ウインター・シーズンに是非ご覧になってください。
天野 俊哉
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