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Vol.1481 初夏の古本市と新宿西口にあった教室のこと
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最近特に探している本も無いのについつい足が向いてしまうのが古本市であります。年に数回開催される新宿西口広場での古本市に行ってきました。今でもここの古本市に行くと思い出す事が沢山あります。
かつて新宿西口の住友三角ビルの新宿DOスポーツにタップダンス教室があり、バブル期にどっぷりの1988年から1996年まで通ってました。
私は田舎に引っ込む同期のインストラクターからクラスを引き継いだ時の生徒数が15名位でしたが、レギュラーの生徒が少しずつ辞めてゆき、数年間5名位をさ迷いました。やがてじわじわと17名近くまで人数を戻した矢先、教室がクローズになりました。「減った生徒が再び増え始めると教室がクローズする」といういささか縁起の悪い習慣の始まりです。
ちょうど有楽町にあった都庁が新宿西口に移るタイミングで、動く歩道が設置された時期でもありました。
若かった私はその動く歩道を凄いスピードで闊歩して普通に歩く人や、前に歩く人を追い抜いてゆく事に燃えていました。
バカですね!
生徒のひとりに新宿コマ劇場の北島三郎さん公演でバイオリンを弾いている女性がいました。バイオリンケースを抱えてやって来るお姿が懐かしい!とても魅力的な方だったのでクラスにいた2人の男性が同時に彼女に興味をもったらしい。どの様な展開があったのか?私は知りませんが、ある日を境に女性はパッタリ来なくなり、それまで親しかった2人の男性は一言も口をきかなくなった!
一度だけ佐々木隆子先生と私達タップダンサー、社交ダンス夫妻がゲストのパーティーが都庁近くの京王プラザホテルで開催されたのですが、入場料が確か10万円位だったのに満席で驚きました。ちなみに楽屋は高級そうなホテルのお部屋でした。そう言えばスポーツジムの会員の値段も何百万円なんてありましたね。
まさにバブル!
私がクラスを持っていた水曜日の午後にたまたま俳優の高橋悦史さんがスポーツジムに通われていました。高橋さんのご友人で女優の太地喜和子さんが亡くなった時にはジム内でテレビの追悼インタビューを受けておられました。そのうち高橋さんをお見かけしなくなったと思っていたら、今度はその高橋さんが亡くなられたのでショックを受けました。とても鍛えられて健康そうだったのに。
とまあ、色々ありましたが。
2018年に戻るね。
残念だったのは今までとても広いエリアでの開催だったのが半分位になってしまった事です。残りの半分のエリアには、Yシャツや靴下や帽子等の日用品が並んでました。
そんな狭い古本市でしたが、軍事郵便なる珍品を初めて見ました。戦争中に満州から日本に送られた封書の束でしたが百万円なんて値段が付いてました。誰が買うのでしょうか?
その横には昔旅行先でよく売られていた記念葉書のコーナーがあり、白浜のロープウェイの葉書が出てきました。一応サンフランシスコの友人にお知らせを。
圧倒的に文庫本の棚が多い中、映画・演劇・音楽関連の単行本の隙間に、正にその隙間に佐々木隆子先生が生前出版された『タップダンス入門』が。実家にあるので再び買ったりはしませんが、天国の隆子先生が「たまには私の事を書いてね!」と私に圧力をかけているみたいですね。
今回はここまでです。
天野 俊哉
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