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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1458 もうすぐ生誕100年リタ・ヘイワース(後編)
 ハリウッド映画界広しと言えど、フレッド・アステア、ジーン・ケリーという二大男性ダンサーと競演したのはリタ・ヘイワースだけであります。もう少しマニアックに見ると、そのアステアの専属振付師でありダンサーとしても一流だったハーメス・パンとも競演、さらにはアメリカを代表する歌手フランク・シナトラとも競演しているのです。凄いねリタ!

 美人で、ラテン・ダンスに加えてタップ・ダンスも踊れたリタですが、唯一の弱点は歌でした。10代の頃買ったリタの映画での歌を集めたレコードで、そのほとんどがナン・ウィン、マーサ・メアーズ、アニタ・エリス等の吹き替えでした。最後にテレビの『キャロル・バーネット・ショー』で自身の声での歌がありましたが、凄くヘタでした。
 コロムビア映画の社長ハリー・コーンはリタの相手役に当時フリーだったフレッド・アステアと『踊る結婚式』と『晴れて今宵は』の2作品の契約をしました。アステアは、ラテン・ダンサーだったリタの父親とは友人同士でした。
 アステアの自叙伝にはこれらの作品での楽しいエピソードが沢山書かれていますが、スタジオに空きが無かった事からハリウッドの葬儀場を借りて稽古したのが笑えた!
 アステアとリタは、1940年代のアメリカで大ブームだったブギウギやジルバ等の新しいダンスや、エキゾチックなラテン・ムードのデュエット・ダンスを沢山披露しました。
 片やジーン・ケリーと競演した『カバーガール』はハリウッド・ミュージカルの歴史に一ページを残す名作になりました。日本では製作されてから30年以上たって劇場公開されました。アステアの様に新しいダンス・スタイルを追求しないジーン・ケリーのデュエット・ダンスはやや古風でしたが、物凄く甘くてロマンティックでした。私はこの年になるまで女性とデュエット・ダンスを続けていますが、この作品でのジーン・ケリー&リタ・ヘイワースが自分なりの目標なのかも知れません。
 映画に関しては出演しているキャストに嫌な人が誰ひとりいないのも魅力でした。
 また、忘れてならないのが『ギルダ』『今宵よ永遠に』『地上に舞い降りた女神』でリタが踊った振付師ジャック・コール作品の数々です。コールは、アステアやケリーと踊ったリタとは明らかに別人のリタを生み出した功労者かも?

 数年前に『リタ・ヘイワース・フィルム・コレクション』というミュージカル映画を中心とした7枚組のDVD BOXが日本で数量限定発売されました。当時「何故、今頃リタ・ヘイワース?」とは思いましたが今では松本晋一さんや私の宝物になっています。
 現在では、YouTubeで簡単にリタ・ヘイワースのダンスを観ることが可能な訳です。良い時代になりました。
 2回にわたり、リタ・ヘイワースを取り上げました。

天野 俊哉


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