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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1434 NTD2009 Y's作品“Amapora” & NTD2010 Y's作品“Fuego”
 淺野さんが大好きというジャズ・ヴァイオリニスト寺井尚子さんの演奏曲が2009年のY's作品になりました。
 《キレイで心地よいヴァイオリンの調べにのせて、風のように柔らかく、自然体でタップを奏でることが出来たら》
 “Amapora〜風にのせて、あなたに”というサブ・タイトルまでが付いた2009年のNTDでは、前年の“Musa!”と真逆の展開になりました。淺野さん+橋爪さんを含めた7名での出演。
 確か三郷での合同リハーサルの時だったのですが、いつも冷静な淺野さんが私の所にとんできて「天野先生たいへん!XXX TAP STUDIOの皆さんと衣裳が同じです」と。その頃は、衣裳の被りや曲の被りが多かったのですね。たまたまY'sの出番の方が早かったのと、こちらがその衣裳の上に羽織ものをして、さらには黒のスラックスをはいていたので全く別物に見えました。よってその事には触れない方が良いですよ、とアドバイスしました。
 本番では2コーラス目の後半に難しい部分があって、千秋楽でメロディとタップのリズムがピタッと揃った時は震えがきました。

 2010年のNTDでは“Fuego”というリバーダンス作品に挑戦しました。
 えっ、リバーダンス?
 淺野さんに「NTDでは大阪からリバーダンスのプロ集団J-Clicksの皆さんがレギュラー出演してるのに、どうしてそれを選んだの?」と聞いたのですが、回答がふるってました。
 「ただ布を振り回して踊ってみたかっただけなんですよ!」
 戸塚スタジオでの稽古を拝見した時に大変だなぁと思ったのが、メンバーの振り回すカラフルな色の布がスタジオの低い天井やら更衣室のカーテン・レールにぶつかり絡まるので、必ず誰かが踊りを中断してしまう事でした。でも、何回NGを出しても淺野さんもメンバーの子達も、溜め息ひとつつかずに根気よく布を畳んで次にかけるのです。その姿勢には頭が下がりました。
 舞台では、中割前で凄いアカペラ作品を見せる渡辺かずみさんのなべ組の次が出番でした。音楽と共に中割がパッと開いて、淺野さん+6名のメンバーが照明を浴びて踊りだすや、すっかり客席を包んでいました。そして腰にぶら下げていた布を思いきり開いた瞬間の照明とのコントラストが素晴らしかった!ああっ、これを見せたかったんだ!とえらく感動したものです。
 そして誰ひとりNGを出さずに踊りきり、お客様からは大きな拍手をうけておりました。

天野 俊哉


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