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Vol.1426 カルチャー教室悲話@三越文化センター
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たまに戸塚スタジオに淺野さんとプリン君を訪ねてホッコリする事があります。
良いですねスタジオは。
何故そんな話をするかと言うと、私はタップダンス・インストラクター人生のほとんどをカルチャー教室と共に過ごしてきたからであります。今後、私の様にカルチャー教室で、とんでもない経験をするインストラクターは存在しないでしょう。とんでもない、とはカルチャー教室の突然の閉鎖やカルチャー教室から追い出される事です。インストラクター人生34年で20回も経験しているのです。つい最近もありましたので、もう笑うしかないですね。
既に存在しない会社が多いので全て実名で書いて行こうと思います。
《三越文化センター》
日本橋三越本店から東京駅方面に少し歩いた辺りのレストランや三越ロイヤルシアターという映画館の入ったビルの上層階にありました。
佐々木隆子先生が沢山のアシスタントを従えて30人以上の生徒を指導してました。テレビの取材も多かったので、今でも映像で当時の教室の様子を見ることが出来ます。
私は1985年1月にアシスタント入りして1988年頃にはチーフになりました。
楽しかった!若かったし。
1989年の春には、三越本店の新館に文化センターの全てが移転しました。
文化系のクラスから文句が続出とか?壁や床の造りが柔だったみたいです。
そして直ぐに問題が起きました。
振動です。
ある日、タップダンスを行っている下の階の教室に呼ばれました。沢山のスタッフと振動計が私を待っていました。
タップが始まると振動計の針が見事に作動するんですね。もう感心してしまいました。それは、まさに死刑宣告でした。
ついてなかったのは、隆子先生がオメデタで休職中だった事です。
9月までに出て行く事を言い渡されましたので、どこか代わりの場所を探さなくてはなりません。
私と押田君で日本橋、神田、東京、そして銀座を歩き回って探しました。
わずかに期待できたのが、プランタン銀座本館にあるスポーツ・スクールだけでしたので入院中の隆子先生に報告しました。
もうひとつ、奇遇にもプランタン銀座と同じ通りにある古いビルの3階はどうか、なる情報をもらいました。ちなみに下の階には美容室が入っていました。インストラクター数名に参加してもらいタップをバタバタ踏んでもらい、私が下の美容室で天井を見上げましたが、まあ見事な音と振動でしたね。
結局、プランタン銀座のスポーツ・スクールは無理でしたが、別館の文化系のエコール・プランタンに土曜日・日曜日の3クラス全てが入れる事になったと隆子先生から電話をもらいました。その時、「よく全クラス入れましたね?」と驚く私に、親会社あたりから圧力をかけたのよ、みたいな凄い裏話を聞きました。
1989年9月に三越文化センターの多くの音楽・ダンス系の教室が追い出されました。週刊誌には「文化だけを残した時代遅れの文化センター」みたいな記事が掲載されました。
それでも、三越文化センターの宣伝のひとつとして1980年以降、年に数回開催されていた日本橋三越の屋上ステージの担当者の方からは、文化センターを離れても今まで通りお付き合い下さい、と嬉しいお言葉を頂きました。隆子先生が亡くなった時も同じ様なお言葉を頂き、2000年の夏まで長きにわたりお世話になりました。
エコール・プランタンには18年通ったのち追い出され、現在は神田のTRBタップダンス・スタジオでクラスを持たせて頂いてます。今年で11年になります。
三越時代から40年近く通われてる方が4名もいらっしゃるのが自慢です。
つづく。
※ 写真はイメージです。
天野 俊哉
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