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Vol.1400 振付の土居甫先生の本を買いました
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1970年代以降、日本テレビを中心に活躍した振付の土居甫先生が生前書かれた『山の向こうはなんだろう』(2003年 アクセス・パブリッシング刊)というホノボノとしたタイトルの本を買いました。
私は土居先生とは全く接点がありませんでしたが、2007年に亡くなられた時にコラムを書いたはずですが見当たりません。
その頃、(日本のショー・ダンス界で有名らしい)私のタップの生徒から「先生、土居ちゃんの事書いてましたね」と言われたので、不定期に発行していたY's新聞の方かも知れませんね。
土居先生と言えば、日大豊山学園の友人である青木のエピソードから始めなければなりません。悪しからず。
1976年頃、青木は日本テレビの素人参加番組に出演しました。萩本欽一さん司会の番組で、参加者は全員番組内でダンスを踊らされました。ダンスとは縁の無い青木達、素人の前に現れたのが天下の土居先生。
青木のダンスがあまりに酷いので、「君には踊りのセンスが無い!」とか「君みたいにヘタクソなのは初めてだ!」とかを皆の前でケチョンケチョンに言われたそうな。
そんな青木ですが、頭は良かったので現役で日大の理工学部に入学を。そして始めたバイトが新宿のデパートでのネクタイ販売。ある日、その売場に高そうなコートを着て現れたのが土居先生。世渡り上手な青木らしく「あのう、もしかしたら土居先生じゃありませんか?」と声をかけた。「あの時はケチつけやがって!」とは思ったけど黙って笑顔で接客したそうです。結局、土居先生に高いネクタイを何本か買って貰ったそうです。以上、青木から聞いた話です。
土居先生の最も有名な仕事は、“ペッパー警部”で始まるピンク・レディーの振付ですが、その時期はあまり歌謡曲に興味が無かったので、もう少し後のタモリさんのバラエティ番組『今夜は最高!』や『トップテン』で歌手のバックで踊っていたザ・バーズの振付の方が記憶に残っています。
1982年の秋に突如スタートしたタモリさん司会の『笑っていいとも!』の“テレフォン・ショッキング”の最初のゲスト桜田淳子さんが呼んだのが確か、いいとも青年隊が歌う同番組のテーマ曲“ウキウキWATCHING”の振付をした土居先生でした。私が土居先生自身を見た最初で最後です。スマートではなかったのでダンサーには見えなかったし、青木から聞いたエピソードの印象があまりに強かったので、もしかしたら〈ダンサー出身ではない振付の先生なのかな?〉と2018年の今日まで思っておりました。
今回購入した『山の向こうはなんだろう』は土居先生が亡くなる4年前に出版された本で、ダンサーとしてのキャリアも沢山書かれています。以前、このコラムで取り上げた映画『アスファルト・ガール』の振付師ロッド・アレクサンダーに師事したのも凄い。
2月に出演する舞台「2018年の東京リズム劇場」が終わったら時間をかけて読みたいと思いますので、今回はここまでです。
写真下 左から
・収録の合間にザ・バーズのメンバーと
・ザ・バーズが歌う『ふり向くな君は美しい』(1976年 ビクター音楽産業)は全国高等学校サッカー選手権大会の大会歌。作詞は阿久 悠、作曲は三木たかし。ジャケットのポージングはもちろん土居甫
・もう一冊の著書『俺とピンク・レディー 振付け・土居甫の世界』(1978年 日本テレビ放送網刊)。いずれはこちらも読んでみたい
天野 俊哉
↓バックナンバーもぜひご覧ください
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