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Vol.1348 ミュージカル映画のDVD BOXついに発売(その1)
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書店で買えるコズミック出版のDVD BOXシリーズ。
これまでも《フレッド・アステア・パーフェクト・コレクション》等がありましたが、何処からどうみても西部劇や戦争映画、アカデミー賞シリーズの天下でありました。
ところが、ついにミュージカル映画のシリーズ《ミュージカル・パーフェクト・コレクション》が今月から始まるのです。
Y'sの皆さんが待ちに待った企画ですね。
何度も繰り返しますが、10枚組¥1800なので、1作品がたったの¥180とリーズナブルなのです。
今まで古いミュージカル映画に縁の無かった方々には特にオススメです。
それでは、ミュージカル映画初心者向けに各々の作品の楽しみ方を書いてゆきたいと思います。
★まずはタイトルになっている『雨に唄えば』(1952)から。
ジーン・ケリー監督・振付・主演のミュージカル映画の名作。近年、アダム・クーパーの舞台版ミュージカルが日本でも話題になりましたが、改めてこのオリジナル版をご覧頂きたい。
ジーン・ケリーが雨の中を歌い踊るタイトル・ナンバー“雨に唄えば”でのタップ・ダンスが軽やかです。これからは傘を持つのが楽しくなりますよ。
また、ジーン・ケリーが男性パートナーのドナルド・オコンナーと踊る2つのデュエット・ナンバー“フィット・アズ・ア・フィドル”と“モーゼス”がパワフルで凄い。ウィングやジャック・ナイフ・ステップをふんだんに使ったタップをDVDで繰り返しチェックして思いきり真似をしましょう。さらに、ヒロインのデビー・レイノルズを加えたトリオで歌い踊るタップ・ナンバー“グッド・モーニング”もオススメします。
辛い階段の登り降りにもテンションが上がります。
また、タップではありませんが20分に渡る“ブロードウェイ・バレエ”は、ハリウッド・ミュージカルならではの豪華絢爛な展開が素晴らしい!
★『カバーガール』(1944)
『雨に唄えば』のジーン・ケリーの若き日の出世作。
主演は当時の大スター、リタ・ヘイワースですが、ジーン・ケリーが振付をしたダンス・ナンバーがどれも楽しいです。ジーン・ケリーが自分自身とデュエットする心の葛藤をタップで表現したナンバー、ジーン・ケリーがリタ・ヘイワース、フィル・シルバースの3人で夜の町を歌い踊るナンバー“メイク・ウェイ・フォー・トゥモロー”のアイデアが斬新です。
ジーン・ケリーとリタ・ヘイワースの2つのデュエット・ナンバー、華やかな“プット・ミー・トゥー・ザ・テスト”と“ロング・アゴー・アンド・ファラ・ウェイ”はちょっぴりクラシカルで、ムードいっぱいの魅力。また、1944年当時のファッション・モデルをズラッと並べ、リタ・ヘイワースと男性ダンサーズが踊るタイトル・ナンバーも圧巻です。大胆なNGを出すダンサーを見つけるのも楽しいですよ。
戦時中ながら、たいへん丁寧に創られた作品として記憶に残るミュージカル。日本では、製作されてから33年後に劇場公開され、高校生だった私は何度も劇場に通って大きなスクリーンを見上げて鑑賞したものです。
★『カラミティ・ジェーン』(1953)
歌手でありながら映画スターとしてアメリカでも日本でも人気の高かったドリス・デイのワーナー映画での主演作品。
どちらかと言うと西部劇の分野に入ります。また、少し前に製作されたMGM映画『アニーよ銃をとれ』に凄く似ているのがきになるところ。ただし、ドリス・デイがアニーを演じたベティ・ハットンよりも好感度が高く魅力的なので二番煎じには見えないのがお得。ドリス・デイが歌う甘い雰囲気の“シークレット・ラブ”はアカデミー主題歌賞を受賞しました。酒場で砂をまいてタップを踏む“ウインディー・シティ”等のナンバーが楽しいです。私は10代の頃、テレビで観たきりですのでこの作品との再会が楽しみです。
幼少の頃にタップ・ダンサーを目指していたというドリス・デイには他にも沢山のミュージカル映画がありますので今後のラインナップに期待したいものです。
つづく。
天野 俊哉
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