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Vol.1337 またもゾンビ映画?トビー・フーパー監督追悼
 Y'sコラム私物化反対運動勃発の日も近い?

 残暑厳しい8月最後の月曜日、久しぶりに淺野康子さんと長電話。Y'sホームページの17/08/26付け「更新情報」に掲載された《携帯を握りしめた女の子達》の笑える話題から、《発表会振付の生みの苦しみは楽しみ》まで色々ね。

 さて、話題変わってアメリカの映画監督トビー・フーパーが亡くなりました。
 えっ、代表作ですか?
 1974年の監督デビュー作『悪魔のいけにえ』です。
 ミュージカル映画ではありません。
 残念ながら。
 はい。
 それで、コラムかい!
 もう、皆さまのぶちギレ寸前のお顔が目に浮かびます。
 でも、12年前に淺野さんが書いたコラム第一号『エンターテインメントって素晴らしい!』には、「食レポなんかも飛び(トビー)出しますよ」なんてニュアンスで断ってあるじゃないですか。
 まあいい。
 この夏亡くなったトビー監督ですが、私は彼の代表作『悪魔のいけにえ』すら観ておりませんし、あまりにお残酷すぎるので、ここで内容を述べることも出来ません。

 と、言うわけで『悪魔のいけにえ』との出会いなどを語りたいと思います。
 ある年の秋、新橋のヤクルトホールで開催された外国映画の祭典。つまり、その年の年末から年始にかけてロードショー公開予定作品の試写大会に応募したわけです。
 私のお目当ては、バスター・キートンのコメディ映画『キートンの探偵学入門』でしたが、ラッキーな事に他の作品も含め3枚も試写状が送られてきました。

 私の替わりに会社帰りに試写会に出掛けた父が帰宅後私の部屋にやって来ました。
 「いやあ、トシ、凄いんだよ、ピストル持ってない中国人がねぇ、こう空手で、叫びながら、なん百人もバッタバッタなぎ倒して」と身振り手振りを入れながら興奮ぎみに全部解説してくれました。それが、ブルース・リー主演の『燃えよドラゴン』でした。
 この『燃えよドラゴン』が日本公開されるや日本中にドラゴン・ブームが吹き荒れました。私よりも先に、私の試写状でブルース・リーを観た父を恨んだものです。
 次の日も、試写会に出掛けた父が帰宅後私の部屋にやって来ました。
 「いやあ、トシ、凄いんだよ、アメリカの片田舎の一軒家に迷い込んだ男女が次々殺されてゆくんだよ」と、聞いてもいないのに残酷な殺しの場面を興奮ぎみに全部解説してくれたのが、そう、『悪魔のいけにえ』でした。ちなみに『悪魔のいけにえ』の原題は『THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE』。直訳すると「テキサス自動のこぎり大虐殺」であまりにもストレートですが、これを『悪魔のいけにえ』と情緒的に表現した邦題のセンスは素晴らしいです。
 この『悪魔のいけにえ』は少しして公開された『エクソシスト』と共に日本中を怪奇・ホラー映画ブームに巻き込みました。『悪魔のいけにえ』も『エクソシスト』も、映画館が混んでいて入場出来ず、未だに観ておりません。
 さて、こうしたドラゴン・ブームやホラー映画ブーム等の血生臭い映画にハマった13歳の私を両親は大変心配しましたが、どうしたことか?
 『ザッツ・エンタテインメント』が公開されるやミュージカル映画にドップリつかり、42年たった今でもマイ・ブームは続いているのです。
 ゴメンねトビー。

 『悪魔のいけにえ』を始め、『ポルターガイスト』『スペースバンパイア』『スペースインベーダー』など、数多くのヒット作を生み出したトビー。死因が不明というのも、なんともホラー映画の巨匠らしい。
 トビー・フーパー監督のご冥福をお祈りいたします。

天野 俊哉



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