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Vol.1332 宝塚歌劇花組公演
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お盆休みに、明日海りおさん率いる宝塚歌劇花組公演に行ってまいりました。
トップ娘役の花乃まりあさんが退団した後、まさかの2番手芹香斗亜さんの組替え発表など、ファンの「これからどうなる?花組」という不安定な状況の中での観劇となりました。
お芝居は、中村暁氏演出の古代ロマン『邪馬台国の風』。
古代日本、女王卑弥呼の時代を舞台にした壮大な歴史ファンタジー。残された資料が少ない事から、自由創作を余儀なくされたそうですが、逆に宝塚らしいロマン溢れる(絶対に有り得ないであろう世界を)創り出せた、と思います。
衣裳はすこぶる簡素で、卑弥呼役の仙名彩世さんを除けば一張羅。後半のレヴューに全製作費のほとんどを回せたのでは?
また、宝塚ではあまり馴染みの無い北浜竜也氏の振付が安定している事と、清家三彦氏の殺陣が上手く見せ場を作っていました。
さて、どちらかと言うと静かなお芝居のせいか?後半のレヴューにおける客席の盛り上がりは、ホドホドのヅカ・ファンでしかない私からすると異常でした。
後日、詳しい人に聞いたら「多分、総見の回だったんじゃない?」との事。
総見とは、ファン・クラブの人達がまとまって観劇をする、儀式みたいな物らしい。
藤井大介氏演出レヴュー・ファンタスティーク『Sante!!』は、優雅で気品溢れるワインをテーマにした大人っぽいレヴュー。かつて、藤井氏には『Cocktail』という素晴らしいレヴューがありましたが、その姉妹編みたいな印象を受けました。
振付スタッフも、宝塚OGの羽山紀代美氏、御織ゆみ乃氏、若央りさ氏、ANJU氏ら女性4人に、男性KAZUMI-BOY氏とバランスが取れていましたし、キャストも明日海さん以下男役のダンスのレベルが高くて魅力的でした。
タイトルSanteを訳すと《乾杯》になるわけですね。オープニングで、ワイン・グラスを持ったキャストが1階客席に降りてきて、売店で¥700のワイン・グラスを購入した観客と《乾杯》をする場面も用意されていました。
商売上手ですね。
また、男役全員による黒燕尾服のボレロには、長渕剛さんの『乾杯』が登場しましたが、これは先のレヴュー『Cocktail』でのリバイバルであり、歴代宝塚ダンサーNo.1の匠ひびきさんが踊ったものの短縮版でしかありませんでした。
藤井氏の摩可不思議な演出が、今回はラテンの衣裳を着て、パーカッション鳴り響くアレンジによる"シャンソン・メドレー"の場面でした。そう、不思議でした。
悪くは無いけど、どうしてそうなるのかな?頭のよい人は考える事が違うのですねぇ。
花組、次回作は萩尾望都原作の人気漫画のミュージカル化『ポーの一族』だそうです。今回の『Sante!!』が宝塚における明日海りおさん最後のショーという噂もあり、ファンの皆さん達をより盛り上げているんですよ!みたいな噂も聞きました。
天野 俊哉
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