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Vol.1331 中島春雄さん追悼〜日本映画を代表するスーツアクター
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『東京リズム劇場』には、タップ・ダンス等のショー・ナンバー以外に楽しいお芝居があります。そうしたお芝居の中には《着ぐるみ》を着る仮面ライダー役や『美女と野獣』の野獣役もありました。こうした《着ぐるみ》を着るスーツアクターの辛い所は、お客様からは顔が見えない事、演じる側は視界が狭いだけでなく息をするのもやっと、そして物凄く暑い事です。
私も『リトル・マーメイド』の蟹のセバスチャン役や熱川バナナ・ワニ園のワニ役を演じましたが、私の場合は顔がしっかり見えるデザインでしたので、これを《着ぐるみ》と表現して良いのかは分かりません。
こうした着ぐるみ姿でタップ・ダンスを踊る姿を皆様にお見せしたかったですね。
先日、『グッドモーニング、ゴジラ』という本を購入しました。これは、東宝映画で『ゴジラ』等の特撮ものを沢山創ってきた本多猪四郎監督の評伝です。
この本を毎日持ち歩いて、のんびり読んでいる中、日本を代表する着ぐるみ、スーツアクターとして有名な中島春雄さんが亡くなりましたが、代表作が何と『ゴジラ』のゴジラ役でした。
近年では、テレビや映画の世界でもCGばかりで、《着ぐるみ》を着て演技をする事が減ったようですが、『ゴジラ』が製作された1950年代から1970年代にかけては殆どの怪獣が《着ぐるみ》でした。
大きな書店の映画コーナーには必ず特撮映画関連書が沢山置かれています。私はスーツアクターの事までは分からないので、出掛けて中島さんに関する本を立ち読みして来ました。
もともと東宝映画の大部屋俳優出身の俳優さんで、「お前、ちょっと怪獣着てみるか?」位の流れだったようです。初の国産怪獣映画でしたので、監督や中島さんの「ああでもない、こうでもない」の試行錯誤が、いまでは全世界に通用する《着ぐるみ》演技を確立した訳ですね。
実は中島さんの《着ぐるみ》演技は、大役ゴジラだけでなく、マタンゴやラドン、モスラの幼虫にまで及んでいた事を今回初めて知りました。素晴らしい!
このお盆休みに自宅の押入れから『ゴジラ』関連のDVDを引っ張り出してきて追悼上映会をしました。
中島春雄さんのご冥福をお祈りいたします。
天野 俊哉
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