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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1295 生誕100年マージョリー・レイノルズ〜コメディのセンスはダンス以上
 1930年代ハリウッド最高の歌と踊りのスター、ビング・クロスビーとフレッド・アステアが顔をあわせた傑作ミュージカル映画「スイング・ホテル」のヒロイン、マージョリー・レイノルズが今年8月に生誕100年を迎えます。
 一月ほどお姉さんのヴァージニア・デイルと共にアステアの歴代パートナーとしてのみ知られるマージョリーですが、意外や映画歴は長く、すでに10代の時にビング・クロスビーの映画に出演済みとは驚きました。マージョリーは「スイング・ホテル」まで、すでに50本の映画に出演している大ベテランだったのですね。
 「スイング・ホテル」でのマージョリーは、確かにビングとフレッドに才能を認められるヒロイン役ですが、歌は吹き替えだし、踊りも少ないのです。敵役のヴァージニア・デイルとダンス・ナンバーを仲良く分けあった感もあります。

 では、マージョリー・レイノルズとはどんな女優さんだったのか?今回もコラムを書く前に持っている出演映画を再見してみました。
 まずパラマウント映画では
「Star Spangled Rhythm」
 ゲストとして短いダンスを見せるだけですが、白のパンタロン姿が素敵でハイキックも見事。
「Dixie」
 巻頭ではビング・クロスビーの恋人役なのに、事故で車椅子生活を強いられる役。ヒロインはドロシー・ラムーア。
「Bring on the Girl」
 男性ダンサーとのデュエットダンスもあるA級カラー・ミュージカル。ヒロインはヴェロニカ・レイク。
「恐怖省」
 フリッツ・ラング監督作品として有名で、日本では1988年に初公開されましたが、ヒロインなのに詰まらない役。
「ハリウッド宝船」
 パラマウント映画のスターが大勢出演する作品のヒロインです。タップ・ダンサーのジョニー・コイのパートナーの女性が背の高いブロンドでタップも踏めるので、てっきりマージョリーかと思いきやミリアム・ネルソンというタップ・ダンサーでした。
 ミリアムさんは、松本晋一さんが大好きな映画俳優で、ダンサーのジーン・ネルソン夫人だった方。現在もご健在で、YouTubeではタップだけでなく、インタビュー映像も見れますよ。

 この後、他の映画会社で
「Meet Me On Broadway」
 一応ヒロイン扱いで魅力的なソロがあるものの、コロンビア映画が売り出している雑誌モデル出身のジンクス・フォークンバーグに場面をさらわれてしまった。
「ふるさと物語」
 B級とは言え、天下のMGM映画で一応ヒロイン扱いなのに、わき役のマリリン・モンローに全てをさらわれてしまいました。

 さて、こうして見るといささか不幸なキャリアの様ですが、わたくしマージョリーさんの意外な得意分野を見つけてしまいました。
 それがまさかのコメディ演技で、1940年代の人気コメディチーム、アボット&コステロの「凸凹幽霊屋敷」でのマージョリーが素晴らしかった!おデブで怖がりのコステロとマージョリーがゴースト役でコンビを組むのですが、まあ笑わせてくれました。
 そう言えば「スイング・ホテル」でも、泥酔したフレッド・アステアとのパーティ場面と、楽団の演奏に振り回されるコメディ・ナンバーでも大変イキイキしてましたね。日本なら関西系?アメリカだと何て表現すれば良いのか、美人なので役柄が限定されてしまったのかも知れませんね。
 今回は、フレッド・アステアの歴代パートナーのひとり、マージョリー・レイノルズを取り上げました。

天野 俊哉



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