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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1291 宝塚歌劇雪組公演〜早霧せいなサヨナラ公演
 大雨の中、日比谷まで宝塚観劇に行きました。「シャンテの地下で、劇場公開中の水谷豊監督『TAP -THE LAST SHOW -』の写真展が開催されている」との情報を得たので、ノコノコ出掛けて行きましたが、イート・インのパン屋さんの道を隔てた辺りに6枚6種類のポスターがポツンと飾られてるだけでした。パクパクとパンを食べてる方がチラ見する程度のエリアで、さすがにガッカリしましたが、まあいい。

小柳菜穂子/脚本・演出
「〜ミュージカル・コメディ〜幕末太陽傳」
 雪組トップスター早霧せいなさんのサヨナラ公演なので、チケット入手は超困難でしたが、2階席の一番端をオークションでGETしました。
 ポスター写真をご覧になればお分かりのように、サヨナラ公演の早霧さんがちょんまげ姿とは気の毒なようですが、和物・時代劇でのサヨナラは雪組の伝統ゆえ、演じる方も観る方も心得たものなのですね。
 逆に半世紀前に作られた映画の舞台化ですかぁ?と、その部分の方がはるかに気になりましたが、毎週通っている教室の途中にある品川宿が舞台になっているのが嬉しい。ちなみに昨年、シン・ゴジラ君が上陸して踏みつぶしたのもこの辺です。
 しかも時代物でありながら、ジャズ、オペレッタ、タンゴ、ブルース、果てはお経ジャズまでが登場する明るさには驚くと同時に、感心してしまいました。
 宝塚を去ってゆく早霧せいなさんと相手役の娘役咲妃みゆさん、共にさみしさを感じさせない演目、役柄も悪くないですね。
 久々にもう一度観たい作品!と思いました。

中村一徳/作・演出
「Show Spirit Dramatic“S”!」
 宝塚歌劇団の演出家は作品の企画書を提出して、企画が通ると演出の許可が出て初めて作品を創れる、らしいのです。
 今回の演出家である中村一徳氏は、チラシに掲載されている文章が、多分その企画書にあたると思われるので、少し長くなりますが書いてみますね。

 “S”をキーワードに繰り広げる「Song & Dance Show」
 ショースター(Show Star)
 として輝き(Sprendor)
 を放つ早霧せいな(Seina Sagiri)
 率いる雪組(Snow Groupe)
 の魅力を、最大限詰め込んだショーシーン(Show Scene)
 の数々をお届け致します。

 素晴らしいですね。
 よう並べたなぁ〜とは思いますが、これを読めば「次のショーは君に任せるよ!」と即決に違いないですね。
 ところが、劇場のカフェで販売される雪組公演の限定デザート・メニューのタイトルがさらに凄かったのです!
 「Dramatic Sweets“え?酢!”」
 私的には、たった一行で中村一徳氏の企画書を闇に葬ってしまいました。
 お酢のゼリーを使った和洋折衷のお菓子との事ですが、残念ながら食べる機会は逃しました。
 考えた劇場カフェのスタッフ達には、「次のショーは君に任せるよ!」と誉めてあげたい。

 冗談はさておき、かつては伝説のバレエ・ダンサー、ニジンスキーまで演じた早霧せいなさんなので、どのダンスも完璧にこなしてしまうのは心強いところ。
 ただ、中村一徳氏のショー作品を観る度にコラムに書かずにいられないのが、男性振付師によるガッツリ系ダンス・ナンバーのしつこさで、今回のロックを使ったオープニング終了から中盤までの前半戦にその問題の場面が集中しておりました。
 すなわち
 Briant Baldwin振付作品
 佐藤親教振付作品
 KAZUMI-BOY振付作品

 もう少しムードとかを考えて頂けないものでしょうか?HIPHOPの公演かと呆れました。しかも、佐藤氏のパリの場面は綺麗なシャンソンも聴こえてくるので余計勿体ない、と思いました。まあ、私だけの意見かも知れませんが。
 逆に、中村氏のショー作品で良いのが、ミュージカル曲やジャズを若手スター永久輝せあさんや、トップ娘役に歌わせたりするオーソドックスな演出。さらには、銀矯に男役を、続いて娘役をズラッと並べるあたりも面白かった。
 この公演、兵庫の宝塚大劇場では103期生のお披露目公演だったため、ロケットのナンバーが盆を廻したり等の立体的な演出と振付が際立っていました。
 そして、ラストの早霧せいなさんと咲妃みゆさんが踊る“ショパンの別れの曲”が素晴らしかった。

 私は宝塚を退団したスターの舞台をその後観る習慣が全くないので、この劇場で羽根を背負って出てくる姿を見る気持ちには辛いものがあります。今までどれだけのスターを見送ってきたのかな?いつもそんな事を考えながら拍手をしています。
 早霧せいなさんは、2001年のデビューですので、17年宝塚歌劇団にいたわけですね。お疲れ様でした。

天野 俊哉


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