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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1272 タップ・ダンサー加藤忠さん小岩で踊る
 加藤忠さん出演のダンス・パフォーマンス・ショー「WHAT I AM 今の私」というライブ情報を御本人から得ました。
 で、場所は?
 総武線小岩駅下車徒歩1分のところにあるショーボートなるお店らしい。
 開催日当日は飛び込みになるので、数日前に下見に訪れました。
 なんせ、近いですから。
 小岩駅南口からサンロードという商店街を進む。バス通りですね。右側にはかつてハンドクラップ・ダンス・ジムが入っていたビルがあります。
 1階には古本屋さんが。
 少し進むと左側にショーボートの入っているビルがありました。表の賑やかな看板をのぞくと、普段はお笑い・物真似ライブを開催しているようです。
 通りを挟んだエリアにはかつて名画座が2〜3軒あって、ブルース・リーのカンフー・ブームに便乗して日本公開された「片腕ドラゴン」を、わざわざ亀有からバスに乗って観に来たことがあります。

 さて今回のライブは、ハンドクラップ・ダンス・ジムで藤崎光代さんにジャズダンス等の指導を受けていたWakanaさんを座長としたダンス・ショーであります。そのWakanaさん、某テーマ・パーク出身で、加藤さんのお墨付きとの事ですので、否が応でも期待が高まりました。Wakanaさんら女性2人と男性2人、そして加藤さんの5人がキャスト。
 下見で準備万端の天野は、平日の夕方ショーボートに駆けつけました。外観からは想像もつかないくらい小綺麗な会場。イスなんて見当たらない、全部が白いソファ席というリッチテイスト。場内に入ると意外な光景が目の前に広がっていました。
 なんと、お客さんは若い女性ばかりがズラッ。
 男性、おじさんなんか居やしない。
 どういう事?これ。
 もう開場2時間前から並んだ!様な熱心さが彼女達の後ろ姿から伝わってきました。もしくは、2ステージ観るなんて当たり前よ、って空気も感じられました。
 この日出演の皆さんが、Wakanaさんと共にテーマパークで踊っていた仲間ならばそんなリピーターのお客さんはごく当たり前ですかね。

 さて、今の私を見せる?というコンセプトやいかに。
 弱冠20歳という座長さん振付によるオープニングが、ナット・キング・コールの“LOVE”というのが嬉しい。
 2組の男女が舞台せましと踊るペアダンスで、Wakanaさんの振りのアイデアにひかれました。オーソドックスな動きだけでなく(彼女世代が知るよしもない)ゴーゴーダンスが出てきたり、ラインダンスが出てきたりお客さんを引き付ける。
 “LOVE”は、私も押田勝年君のジャズダンス振付で女性とデレデレ踊った事があります。
 Yusukeさん振付のナンバーは映画「グリー」の浜辺のデュエット曲。指先の細かい表現が魅力的で、踊る2人の若さ一杯の笑顔がまぶしい!
 もう1人の男性Shimabooさん振付“us”はJPOPの曲で、激しくてドラマティックなダンスで圧倒しました。エメという歌手らしいです。
 MCの間に舞台上にはタップ用の板がセッティングされます。
 Wakanaさんの加藤さんの紹介がぶっ飛んでました!
 小さいのに超人
 大好きな先生
 タップの神?
 もうずっと聞いていたくなる位凄いですよね。
 加藤さんのタップ・ダンス・メドレーは5曲。10分を超える長丁場。ほとんどタップを知らないお客さんの様で、数年前目黒雅敘園で素人さん相手に鍛えた感覚で若い女性客を掴みます。アカペラではひたすらストイックに、彼の生きざまをリズムに刻んで客席に伝えます。続く“Mas que nada”も“ストレートフラッシュ”も良かったけれど、ジプシー・キングス版の“My Way”をBGMにタップを語り、座長のWakanaさんを語る加藤さんはTalkが絶妙。この語りながらステップを踏む加藤さんて、日本のタップ界には珍しく真のエンタテイナーだなあ〜と思いました。
 メドレーの最後は、加藤さんとWakanaさんのデュエットで、加藤さんの最高傑作のひとつ“Minor Swing”  で座長さんをガッツリ踊らせていました。ステップを踏むWakanaさんは、ジャズを踊っている時とは違ったアイドル性がありました。残念ながら今のタップ・ダンス界に中々居ない逸材のようにも思えました。
 加藤さんはタップ・ダンスを一般のお客さんに伝えることにホント手を抜かない人だ。素晴らしかった!

 ここまでガッツリした構成で45分間来ると後がキツいのでは?と思った私が甘かった。
 男性デュオでまさかの“キューティー・ハニー”そして女装の登場。これがバカウケしてまたビックリでした。女性のジャズ・ダンス・デュオと男性のHIP HOPで正統派のダンサーぶりで攻めた後、加藤さんが加わりキャスト全員による“ルパン三世”でフィナーレ。ジャズダンスにタップが絡んだりする面白い構成のナンバーで、加藤さんが想像以上に動けるので感心しました。

 加藤さんがMCで誉めていましたが、若いダンサーWakanaさんが自分でこの様な座長公演というか、ミニリサイタルを企画した事がまず立派だと私も思いました。タップ・ダンサーも誰か座長公演やらないかな?期待してるのに。
 平日の昼間で約50〜60席が埋まった公演でしたので、次回はもう一回り大きな場所などいかがでしょうか?
 キャストの皆さまお疲れ様でした。

天野 俊哉




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