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Vol.1254 NTD2017オープニング・ナンバートリビア@〜二つの映画
 NTD2017のオープニングを飾った松本晋一先生の振付作品。映画「アウト・オブ・タウナー」のサウンド・トラックCDからの音楽との事。

 たまたま、この映画を観ているので、古い手帳をチェックすると、2000年6月29日 銀座シネパトス 評価B とあります。
 銀座シネパトスは、三原橋というとても銀座とは思えない位ひどい場所に存在した小さな映画館。ポルノ映画館、居酒屋、カレー屋、トンカツ屋等がところ狭しと並んでいたエリアにあり、少なくとも女性客は寄り付かない雰囲気がありました。
 私は映画「アウト・オブ・タウナー」を、スティーブ・マーティンとゴールディ・ホーンの競演というだけの理由で観に行きました。
 が、映画が始まって少しして、私は二つの理由でこの作品に拒否反応を。
 まずひとつ目、何故この二人が夫婦役なんだ!
 絶対見えないけど。
 このコンビなら、もっと粋なコメディ作品を作れたでしょ?
 ふたつ目、「前に観たことあるぞ!」この話。
 私という人間は、映画を観ていて何か気になると、全く集中出来なくなるのですね。
 やがて、半分過ぎたくらいで思い出せたのが、中学生の時に観た「おかしな夫婦」というジャック・レモンとサンディ・デニスの映画でした。
 つまり「アウト・オブ・タウナー」は「おかしな夫婦」のリメイク作品だったのです。
 アンビリーバブル。
 原作はニール・サイモン!
 出世を夢みて田舎からニューヨークに出てきた夫婦の珍道中。もう哀愁に満ちたジャック・レモンの為に書かれたストーリーでしかないけど。さらに奥さん役のサンディ・デニスがえらく庶民的で可笑しかった!
 まあ、スティーブ・マーティンとゴールディ・ホーンでは、どこからどうみてもニューヨーク在住ですものねぇ。映画スター夫妻の役とかでしょ?
 さらにムリがあったのが、「おかしな夫婦」が製作された1970年当時のニューヨークの治安の悪さは、1999年に製作された「アウト・オブ・タウナー」の比ではない位酷かったのです。だから身ぐるみはがされたジャック・レモンの演技に、ヨレヨレになってしまったスーツ姿に、笑えて泣けたのですね。こういった時代背景を無視したあたりが辛かった。

 残念ながら、この日以来「アウト・オブ・タウナー」を観ていないのと、サウンド・トラックCDを持っていない、さらにはこの映画の情報がほとんど無いので、まさかあんなに素晴らしい音楽が存在するなんて驚きました。
 松本先生から映画のタイトルを聞いてから、どんな場面で流れていた音楽なのか?をチェックしたかったので、「アウト・オブ・タウナー」のビデオやDVDを、あちらこちら探しましたが見つかりませんでした。まぁ、カワイイ「ベンジー」映画が2本ゲット出来たので諦めがつきますが。
 いずれ出逢えたら、皆さまにお伝えしますね。

天野 俊哉




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