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Vol.1245 生誕100年ヘレン・フォレスト〜いつか聴いた歌
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昨年末、戸塚のY's本部スタジオでのスタジオ・パフォーマンスで、1940年代スイング・ジャズ全盛期に大ヒットした“I've Heard that Songs Before”〜「いつか聴いた歌」が登場し、女性の方が素敵な振付でソロで踊られていました。
その名曲を歌っていたヘレン・フォレストが今月生誕100年を迎えます。
実はこの世代の歌手の多くが、ビッグ・バンド出身のバンド・シンガーであります。フランク・シナトラしかり、ダイナ・ショアしかり、ビリー・ホリデイしかり、そしてヘレンも。
ヘレンは、アーティ・ショウ楽団、ベニー・グッドマン楽団、ハリー・ジェームス楽団というスイング時代を大代表する3つの楽団に所属しました。
アーティが人気絶頂期に楽団をほっぽりだし自動解散したり、ベニーが女性蔑視をしてヘレンを苦しめた後、ハリーの楽団に入り、楽団と共にヘレンの歌もミリオン・ヒットを出します。先の「いつか聴いた歌」はその最大のものです。ハリーとの恋愛云々があるも、ハリーが女優ベティ・グレイブルと結婚をした為にジ・エンドとなり、楽団の方もその時期に辞めています。
有名ビッグ・バンド出身の歌手ならば、その後も順調と思われるでしょうが、これは幸せな事である反面、独立してソロで活動を始める時にネックとなりました。ジャニーズ、モー娘、AKBを例えると分りやすいでしょ?
後々まで活躍し名声を残せたのはごく一部の人に限られます。歌が上手いだけでは乗り切れない世界なのです。
また、ヘレンがかつてのボスであるベニー・グッドマンを批判したのが、ちょうどベニーが亡くなった時期にぶつかった事から、メディアからパッシングを受けたりと、“様々な事柄が向こうからやって来る!”タイプみたいで、苦労人の印象が強いですね。
私はビッグ・バンドに夢中になった時期に、ヘレン・フォレストのレコードや映画のビデオを沢山買いました。その声や姿から、大変地味な印象を持ちましたが、「それこそがヘレン・フォレストの魅力なんだよ!」という意見が多かったですね。
天野 俊哉
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