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Vol.1223 生誕100年メルビル・シェイブルソン〜パラマウント・コメディの名監督
 1930年代から50年代のハリウッド映画全盛期、映画スタジオには各々のカラーがありました。
 豪華絢爛なMGM映画。
 社会派ドラマのワーナー映画。
 流行りもののフォックス映画。
 スターを活かすコロムビア映画。
 そして、スマートなコメディのパラマウント映画。
 今年4月に生誕100年を迎えるメルビル・シェイブルソンは、そんなパラマウント・コメディを象徴する作家であり監督として有名です。
 ボブ・ホープのラジオ・ショーやダニー・ケイの映画のギャグ・マンから、映画作家、そして映画監督になりました。
 現代ではウディ・アレンが同じ様なキャリアで成功して名を残しています。
 私が映画を見始めた1970年代、テレビでは山のようなパラマウント映画が放映されていました。
 ビング・クロスビー
 ボブ・ホープ
 ダニー・ケイ
 ジェリー・ルイス

 こうした歌って踊って笑わせてくれるエンタテイナー達を沢山かかえたパラマウント映画の中でも、「これは面白い!」とか「これは素敵!」と映画ノートにコメントした作品の多くが、メルビル・シェイブルソン監督作品でした。
 「エディ・フォイ物語」
 「ボー・ジェイムズ」
 「五つの銅貨」
 「ナボリ湾」
 「ダニーケイの替え玉作戦」
 「パリに恋する時」
etc.
 「ボー・ジェイムズ」は、ニューヨーク市長ジミー・ウォーカーの伝記をボブホープが演じるという異色作でしたが、とても良くできていました。
 コルネット奏者レッド・ニコルズの伝記「五つの銅貨」は、主役のダニー・ケイを始め、奥さん役のバーバラ・ベル・ゲデスら出演者の殆どが好演という名作。音楽構成の上手さは、ラジオ・ショー出身だからでしょうか。
 逆に、ジョン・ウエイン、フランク・シナトラ、カーク・ダグラスらオールスターが出演した「巨大なる戦場」という戦争映画の脚本を書き、監督までしてしまったのは、生活の為なのか?自身の創作活動の為なのか?良く分かりません。
 機会がありましたら、もう一度チェックしなければならない作品です。
 今回はメルビル・シェイブルソン監督を取り上げました。

天野 俊哉




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