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Vol.1222 ビル・“ボージャングルス”・ロビンソン
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今でこそ珍しい事では無くなりましたが、1940年代にオール黒人キャストで「ストーミー・ウエザー」の様な映画が製作されたなんて奇跡に近かったのです。
当時、エンタテイナーを別にすれば黒人にはメイドやバトラー等の役しかありませんでした。
「ストーミー・ウエザー」では主役として、台詞も沢山あるビル・“ボージャングルス”・ロビンソンですが、この作品より5年ほど前に同じ20世紀FOXで製作された「CAFE METROPOLE」では酷い扱いを受けました。
当時の大スター(もちろん白人)のタイロン・パワー、ロレッタ・ヤング位の扱いでタイトルに名前が出て、豪華なナイトクラブでのタップダンス・ナンバーが2曲も撮影されました。ところが、完成した映画に何処からか圧力がかかり、ボージャングルスの出演場面は全てカットされてしまったのです。
主要スタッフやキャストを集めた試写会会場で、自分の全く登場しない映画を見せられたボージャングルスは大変なショックを受けたそうです。
現在、アメリカで発売されているこの「CAFE METROPOLE」のDVDの特典映像には、颯爽とステップを踏むボージャングルスの姿が収録されています。
2001年、アメリカのテレビ映画でボージャングルスの伝記が製作されました。松本晋一さんがいち早くそのビデオを入手して、タップ仲間に回してくれました。
ボージャングルスを演じたのが、こちらも伝説的なタップ・ダンサーであるグレゴリー・ハインズ。彼が亡くなる2年前の作品です。ダンス・ナンバーがどれもあか抜けていて振付のセンスの良さを感じます。
先の「CAFE METROPOLE」からも、「ストーミー・ウエザー」からもタップダンスナンバーが綺麗に再現されています。
タップ界のベテラン、ボージャングルスの立場を脅かす若手タップダンサー役としてセヴィアン・グローバーが登場します。観ていてかなり辛くなる場面ですね。
松本晋一さんのホームページに、ディープな解説や写真掲載がされてますので、ぜひ一度ご覧になって下さいね。
天野 俊哉
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