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Vol.1211 メアリー・タイラー・ムーア追悼〜ブラウン管の大スター
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1970年代の超有名なテレビ・シリーズ「メアリー・タイラー・ムーア・ショー」で知られるメアリー・タイラー・ムーアが亡くなりました。残念ながら私はこのシリーズを観たことがありません。「それで追悼かい?」とお叱りを受けてしまいそうですが、だからこそ書いてみよう!と思いました。
メアリーさん、初期の1960年代には「ディック・ヴァン・ダイク・ショー」が有名で、歌や踊りの場面をビデオで観た事があります。映画「メリー・ポピンズ」等で知られるディックは、スマートで長身でしたから、同じくスマートなメアリーとのバランスがとても良かったのです。また、どんなナンバーをもこなせる才能を持ち合わせていました。二人が刑務所を訪れ、お互いの片脚に鎖をつなぎ囚人達の前でタップを踏むなんて傑作なナンバーまでありました。
意外にも、メアリーからアメリカのショービジネス特有のアクの強さは私には感じられません。また、ハリウッド映画女優伝統のグラマラスな体型でもありませんでした。だからこそ、(アメリカの)お茶の間でうけたのでしょうね。
その「ディック・ヴァン・ダイク・ショー」での人気の勢いからか?1967年にはジュリー・アンドリュース主演映画「モダン・ミリー」にキャスティングされました。1920年代チャールストン・エイジの華やかな衣裳やミュージカル・ナンバーに溢れた楽しい作品でした。メアリーは、ジュリーとコンビでタップ・ダンスを踏んでました。特に印象的だったのが、よく故障をするオンボロアパートのエレベーターが、タップを踏むと動き出す場面でした。
そんな魅力的な映画ですが、私にはひとつだけ苦手な部分があり、それがブロードウエイ・ミュージカル「ハロー・ドーリー」の大スター、キャロル・チャニングでした。
やはり、彼女が出てくるとその圧倒的な存在感で場をさらってしまうのです。
ジュリーはまだしも、気の毒だったのがメアリーで、キャロル登場の瞬間から脇に追いやられてしまいました。
その後、映画からは遠ざかりましたが、1970年代に人気テレビ・シリーズ「メアリー・タイラー・ムーア・ショー」と出会い人気を不動の物とします。
ロバート・レッドフォード監督の名作「普通の人々」の母親役がメアリーであった事を今回の訃報記事で初めて知りました。とにかく地味で暗い映画だったので、10代の私は全くついて行けなかったのです。
メアリー・タイラー・ムーアのご冥福をお祈りいたします。
写真右 上から4番目から
・「メアリー・タイラー・ムーア・ショー」は1970〜77年にかけてシーズン1〜7まで放映されたコメディー・ドラマ。
主人公の30才独身女性メアリー・リチャーズが恋人と別れて心機一転、ミネアポリスでテレビ局の秘書の仕事を見つけ、プロデューサーに抜擢されるサクセスストーリー
・ミュージカル映画「モダン・ミリー」は、
アカデミー作曲賞(エルマー・バーンスタイン)
ゴールデングローブ賞 助演女優賞(キャロル・チャニング)
全米脚本家組合賞 ミュージカル映画脚本賞(リチャード・モリス)を受賞。
この映画を基にしたミュージカルはトニー賞を受賞した
・「普通の人々」(1980)でアカデミー賞助演男優賞を受賞したティモシー・ハットン(中)、名優ドナルド・サザーランドと。
メアリーもアカデミー主演女優賞にノミネートされた
写真下 左から
・「モダン・ミリー」でキャロル(左)、ジュリーと
・愛犬家のメアリー
・女優業の他、チャリティー活動や動物の権利保護などへの注力や7度のエミー賞受賞の業績が称えられ、2002年に「メアリー・タイラー・ムーア・ショー」の舞台となったミネアポリスにメアリーの銅像が建てられた
天野 俊哉
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