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Vol.1203 生誕100年ブレンダ・ジョイス〜ターザン映画の2代目ジェーン女優
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映画史最高のターザン映画と言えば、1930年代MGMのジョニー・ワイズミュラーのターザンとモーリン・オサリバンのジェーンによるシリーズでしょう。
40年代に入り、ターザン映画の版権がMGM映画からRKO映画に移り、ワイズミュラーの新しい相手役に選ばれたのが、今年生誕100年を迎えるブレンダ・ジョイスです。
ブレンダは、ワイズミュラーの後釜ターザンに選ばれたレックス・バーカーの時代までジェーン役を務めた筋金入りです。中学時代の夏休みに、テレビの深夜劇場で、ブレンダがジェーンを演じたターザン映画を全部観ましたが、先代オサリバンに負けず劣らずの出来でした。
私は、ブレンダがハリウッドでどんな位置付けの女優であったのか?
実は、よくわかりません。
デビュー当時は、タイロン・パワー、アリス・フェイ、フレッド・マクマレー等のスターが主演する映画の3番目か4番目に名前が出ていたのに、いつの間にかB級作品の主役にレベル・ダウンしました。
ただ、1942年に製作された「Little Tokyo USA」という日本を敵にした安上がりの映画においても、ブレンダは手を抜かず熱く演じていました。多分、そんなところが認められて、ターザン映画のヒロインに返り咲く事が出来たのかも知れませんね。
ブレンダの女優としてのキャリアは1939年からの10年と短いのですが、ある役を演じた事が関係したのかも知れません。彼女には、ジョージ・マーフィと主演した「Public Deb No.1」(1940)という作品があるのですが、何と熱烈な共産主義者を演じました。とてもユニークな作品で面白かったけれども、1940年代後半、ハリウッドに吹き荒れた赤狩りのターゲットにされたと思われます。
ブレンダ・ジョイスがジョニー・ワイズミュラー、レックス・バーカーと主演したターザン映画のDVDBOXは、現在皆さんの家の近くの書店で販売されています。
興味のある方は一度ご覧になってみては?
写真右 上から
・モーリン・オサリバン(1911-1998) アイルランド出身
ターザンシリーズ全39作品(1918〜1989)の内、
第9作「類猿人ターザン」(1932)
第11作「ターザンの復讐」(1934)
第13作「ターザンの逆襲」(1936)
第16作「ターザンの猛襲」(1939)
第17作「ターザンの黄金」(1941)
第18作「ターザン紐育へ行く」(1942)
の6作品でジェーン役を務めた。
・ブレンダ・ジョイス(1917-2009) アメリカ ミズーリ州出身
第22作「ターザンと豹女」(1945)
第23作「ターザンの怒り」(1947)
第24作「絶海のターザン」(1948)
第25作「ターザンと魔法の泉」(1949)
の4作品に出演。
厳密にいえば二人とも初代、2代目ではないが、実績面で二人をそう呼んでも過言ではない、と思う
・水泳の金メダリスト、ワイズミュラーと
・愛の巣でレックス、チータと
写真下 左から
・「Little Tokyo USA」でプレストン・フォスターと
・「Public Deb No.1」でジョージ・マーフィと
・「Public Deb No.1」でスパンキングされるブレンダ
天野 俊哉
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