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Vol.1191 ザ・ザ・ガボール追悼〜もうすぐ生誕100年でした
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1940年代にヒルトン・ホテル創業者コンラッド・ヒルトン夫人だったハンガリー出身のハリウッド女優ザ・ザ・ガボール(以下ザザ)が、12月18日に99歳で亡くなりました。ザザは、1917年2月8日生まれなので、100歳直前の本当に残念な訃報でした。
血の繋がりはありませんが、コンラッド・ヒルトンの息子が女優エリザベス・テイラーと結婚した時期もあるので、リズの義理の母だったり、どんな表現をしたら良いのか分かりませんが、パリス・ヒルトンも親族で甥の娘、パリスからみたらザザは大叔母にあたります。
ちなみに結婚歴は9回。
とにかく凄い人でしたザザは。
1952年ハリウッド映画界にデビューしてからのザザは、元ヒルトン夫人のセレブとしての立場が全てでした。ハンガリー訛りが強いので普通に台詞は喋れず、お色気が邪魔して普通の女性を演じられない、など私には気の毒な存在に映りました。
デビュー当時に出演した作品は「Lovely to Look At」「三つの恋の物語」「We're Not Married!」「底抜け最大のショウ」etc.
何れも自分から色気を振りまきながら若い男性に近づいてゆくワンパターンの役柄、しかも悪女でした。タイトルに出る名前は4番目以下に限定されてました。
そんななか例外だった作品が3本ありました。
一つ目が、ジョン・ヒューストン監督の天才画家ロートレックの伝記映画「赤い風車」。
確か主演のホセ・ファラーに次いで2番目に名前が。
しかもムーラン・ルージュの酒場で、主題歌“モンマルトルの丘”を歌いました。彼女が本当に歌ったのか?吹替えだったのかは分かりませんが魅力的な場面でした。
二つ目が、チャールズ・ウォルターズ監督のMGMミュージカルの名作「リリー」。
ザザと主役のレスリー・キャロンが、ハンサムなマジシャン役ジャン・ピエール・オーモンを取り合うダンス・ナンバーが見事でした。もちろん、ウォルタースの振付センスが抜群だったのですが。
そして三つ目が「Queen of Outer Space」というSF映画で、ザザは主役のクイーンを演じました。
円盤から降りてきた宇宙人が、お色気タップリのザザだった?もう冗談みたいな作品でしたが、堂々のトップ・ビリング、主役でした。地球の男共を片っ端から悩殺してしまう、なんてザザ以外では考えられない作品でした。いつの日か、「東京リズム劇場」で松本晋一演出で舞台化して頂きたいものです。
プライベートでも、映画でも自由奔放な人生をおくったザ・ザ・ガボールのご冥福をお祈りいたします。
写真右 上から
・ハンガリーの首都ブダペスト生まれのザ・ザ・ガボール
ハンガリーとアメリカの二重国籍を持っていた
姉マグダ、妹エヴァも女優で「ガボール三姉妹」として有名
・愛犬のミニチュアプードルたちとたわむれるザザ
・「三つの恋の物語」でジェームズ・メイソンと
・「We're Not Married!」でルイス・カルハーンと
・「リリー」でジャン・ピエール・オーモンと
・「Queen of Outer Space」でクイーンの貫禄を魅せるザザ
写真下 左から
・「Lovely to Look At」のキャスト紹介で最後列左端のザザ
・「底抜け最大のショウ」でサーカスのスター綱渡り芸人サーディアを演じるザザ
・「赤い風車」で“モンマルトルの丘”を熱唱するザザ
天野 俊哉
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