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Vol.1142 ジーン・ワイルダー追悼〜大好きな俳優でした
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コメディ映画のスターとして知られているジーン・ワイルダーが亡くなりました。
ジーンが、スターとして日本の映画ファンにどれだけ受けたのか?映画がどれだけヒットしたのか?残念ながら私には分かりません。
追悼記事では代表作扱いの「夢のチョコレート工場」は、1971年当時日本ではヒットしなかった事からジーンの名前は認知されませんでした。なんせミュージカル映画でしたからね。
やがて「ヤング・フランケンシュタイン」「星の王子さま」「ブレージング・サドル」「大陸横断超特急」等の話題作が続けざまに劇場公開され有名になりました。
私が14歳から15歳の頃で、すぐにジーンのファンになりました。
皮肉なのは、その当時ジーンを語る上で貴重な作品が日本では公開されていませんでした。
メル・ブルックス監督作品
「プロデューサーズ」(1968)
ウディ・アレン監督作品
「誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう」(1972)
の2本で、日本では製作されてから10年以上たってから公開されました。
ジーンは舞台俳優時代に、女優アン・バンクロフトと共演していました。ある日作家でもあるアンのご主人がやって来て「君は面白い俳優だ。いつか私の芝居に出て欲しい!」
そのご主人というのが、コメディ映画の巨匠メル・ブルックスであり、その芝居こそが「プロデューサーズ」だったのです。
エキセントリックなゼロ・モステロに対して、抑えた演技のジーンが本当におかしかった。
さらに、一話が短いオムニバス映画として有名なウディ・アレン監督作品でのジーンは、別に熱演するでもなく淡々と《羊に恋をする》だけの役でしたが、メチャメチャおかしかった!
そう、ジーンの魅力はそこにいることがおかしいのです。
だからフランケンシュタインの怪物を創ったり、歌い踊ったり、西部で暴れたり、世界横断しなくても全然良かったのですね。
でも、大きなスクリーンでジーン・ワイルダーの映画を観ていた時代が懐かしい。
ジーン・ワイルダーのご冥福をお祈りいたします。
写真 上から
・「夢のチョコレート工場」のジーン・ワイルダー
2005年にジョニー・デップ主演で2度目の映画化がされた時のタイトルは「チャーリーとチョコレート工場」
・「ヤング・フランケンシュタイン」でフランケンシュタイン博士の曾孫フレデリックを演じるジーン。モンスターを演じるのはピーター・ボイル
・アン・バンクロフト&メル・ブルックス夫妻
・「プロデューサーズ」で演劇プロデューサー役のゼロ・モステロと気弱な会計士役のジーン
・「誰でも知りたがっているくせに〜」で羊ちゃんと“ベッドーシーン”を演じるジーン
・晩年のジーンと90歳で健在のメル
天野 俊哉
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