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Vol.1133 中野章三著「楽しいなァ!映画は僕のLIFE TEACHER」
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有名な中野ブラザーズの中野章三先生が書かれた2冊の本「楽しいなァ!ミュージカル映画&アメリカ映画/映画は僕のLIFE TEACHER」をゆっくり読んでいます。
私が中野章三先生に直接お会いしたのは、NTDでの数回に過ぎません。
私は、学生時代から中野ブラザーズのタップ・ダンスを沢山観てきましたので、初めて中野章三先生とご一緒させていただいた席で、感想や疑問を山程質問させて頂きました。
本に出てくるほとんどの想いで話は、中野先生の記憶によるものです。先生は日記やメモを全く取られないそうですが、これは事実であります。私がさせて頂いた質問は全て即答して下さいましたから。
私も過去の記憶には、かなり自信のあるほうですが、中野先生の場合は70年前とかですからハンパじゃありませんね。
本は、タイトルにある通り映画へのノスタルジーが大半を占めています。面白いのは、先生が1950年代から60年代に映画館でご覧になった数々のスターや作品を、私の場合は1970年代にテレビの映画劇場で観ていることでした。
世界をまたにかけて活躍されたショービジネスのエピソードは、いまの私達では信じられない位華やかだったのですね。それは、中野ブラザーズが一流だったからに違いありませんが、時代もまた良かったのですね。
この素晴らしいキャリアを知らなかったなんて、恥ずかしい限りです。
日本におけるタップダンスの歴史を知る上で最上のバイブルであります。
1970年代赤坂にタップダンス・スタジオを持たれたエピソードは初めて知りました。
私が中川三郎先生の新宿スタジオに入門した1977年、そこでタップの指導をされていた先生が、買ったばかりという中野ブラザーズのLPレコードを聴かせてくれましたが、そのエピソードもしっかり登場。後年このレコードが、佐々木隆子先生のレコードラックからも出てきた時は、驚くというよりも笑ってしまいました。
1984年に発足したジャズダンス協会の中野サンプラザ公演で、初めて中野ブラザーズのタップ・ダンスを生で拝見しました。リハーサルから本番まで全てを舞台袖からです。貴重な体験でした。
1980年代、世間にタップ・ダンスを認知させたテレビドラマ「昨日、悲別で」とタップ・チップスの存在は華やかで凄かった。でも、最後はホント悲惨でした。
沢山のタップ・ダンサー(兼ウエイター)の男の子達が放り出されたのです。ショー・ビジネスのもろさを目のあたりにしました。
この時、自分は平凡だけどカルチャー・スクールやスタジオでコツコツ教えてゆければ幸せだな、と実感したものです。
1987年新宿シアターアプルでの中野ブラザーズ40周年記念公演のエピソードを最後に《つづく》となっています。
もう30年の月日が経ってしまいました。
まだまだ現役で踊られていられる中野先生ですから、1日も早く三冊め、四冊めを出版して頂きたいものです。
天野 俊哉
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