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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1089 生誕100年記念キーナン・ウィン〜MGM映画の名脇役
 ディズニーの名作ミュージカル映画「メリー・ポピンズ」(1964)で、笑うとフワフワ体が浮いてしまうアルバートおじさんを演じたのが名コメディアンのエド・ウィン。その息子で数々のMGMミュージカル映画で名脇役と言われたキーナン・ウィンが生誕100年を迎えます。
 脇役と言ってもタイトルの5〜6番目には必ず名前が登場するので助演格ですかね。
 役柄はフレッド・アステアのマネージャー役から主人公の敵役まで様々。
 ミュージカル映画のタイトルが多いのに、ドラマ部門専門かと思いきやアーヴィング・バーリンの名作ミュージカル「アニーよ銃を取れ」(1950)ではあの有名な主題歌を主役のベティ・ハットン達と歌ってました。
 また、「キス・ミー・ケイト」(1953)では同じくMGM映画の脇役専門のジェームズ・ホイットモアと取り立て屋コンビを演じ大笑いさせただけでなく、コール・ポーターの名曲“Brush Up Your Shakespeare”を歌い、さらにタップダンスまで披露して作品をさらってしまいました。
 勿論キーナン・ウィンには主演作がありませんが、デビュー当時の1944年に製作されたMGMのオールスター・キャストによるミュージカル映画「ジーグフェルド・フォーリーズ」では「何番におつなぎしましょうか?」というコメディ・スキット場面をたった一人で担当しています。電話口に向かってひたすら見せる一人芝居でした。コメディアンの息子だから、とMGMも色々やらせてみたのかも知れません。
 その昔、映画雑誌で読んだのですが、キーナン・ウィンはMGM専属時代にイヴ・アボットという元舞台女優と結婚していたのですが、《会社命令》で二人は離婚させられ、イヴはキーナン・ウィンの親友でMGMの大スターだったヴァン・ジョンソンと、離婚した4時間後に電撃再婚させられたそうです。
 まさか?嘘でしょ?
 とは思いましたが、その後イヴ本人が告白した手記を読み驚いてしまいました。
 「ハリウッドは夢の工場ではなく、奴隷市場だった」という言葉を裏付けるエピソードのひとつですね。
 もしMGMミュージカルをご覧になるチャンスがありましたら、是非このキーナン・ウィンに注目してみて下さいね。

写真 上から
・けっこう二枚目なキーナン・ウィン
・ジーンズメーカーのような名前の父エド・ウィンと
・「恋愛準決勝戦」(1951)でフレッド・アステア、ジェーン・パウエルと
・「アニーよ銃を取れ」のクレジット
・「キス・ミー・ケイト」でハワード・キール(左)、ジェームズ・ホイットモア(中)と
・「ジーグフェルド・フォーリーズ」での一人芝居

天野 俊哉




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