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Vol.1075 ハリウッド女性映画特集関連〜「イヴの総て」のアン・バクスター
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皆さんはアン・バクスターという女優さんをご存知ですか?
ベティ・デイビス主演の「イヴの総て」で、デイビス扮するブロードウエイの大女優マーゴ・チャニングの地位を脅かすイヴ・ハリントン役で世間をアッと言わせた女優さん。
「風と共に去りぬ」の名プロデューサーデビッド・O・セルズニックが、アルフレッド・ヒッチコック監督の渡米第一作目に用意したミステリー大作「レベッカ」(1940)。主演女優のオーディションに最後の最後まで残ったのが当時16歳のアン・バクスター。その場にいた全員が主役に選びたかったけれど、なんせ若すぎる!という理由で諦めたとか。
天才オーソン・ウエルズ監督の名作「偉大なるアンパーソン家の人々」(1941)の中で、あのアグネス・ムアヘッド(テレビシリーズ「奥様は魔女」のエンドラ役で有名)と同じくらい演技の上手い若い女優が目立ちました。
それがやはりアン・バクスター。
20歳そこそこでアカデミー助演女優賞を受賞したものの20世紀FOXの専属女優という立場から何でもやらされたアン・バクスター。
ミュージカル映画のダンシング・スターダン・デイリーと主演した「You're My Everything」(1949)ではダンスにまで挑戦。アンの演技が光りFOXのミュージカル映画の中では水準以上の出来に。
そして、再びダン・デイリーと西部劇コメディ「彼女は二丁拳銃」(1950)で主演しましたが、主演二人の熱演でとても面白い作品になりました。
そして遂に大女優ベティ・デイビスと堂々の競演での「イヴの総て」(1950)となりました。ジョセフ・L・マンキウィッツの素晴らしい脚本と演出は65年たった今でもスリリングです。
アン・バクスターの不運は、実力にみあった作品があまり残されていない事です。あと5年早く生まれていたら、ハリウッド黄金時代の波に上手く乗れたような気がしてなりません。
「イヴの総て」この機会にぜひ劇場でご覧くださいね!
写真 上から
・アン・バクスター
「剃刀の刃」(1947)でアカデミー賞とゴールデングローブ賞で助演女優賞を受賞
「イヴの総て」でアカデミー主演女優賞にノミネート
1971年にローレン・バコールの後を受けて「イヴの総て」の舞台版「Applause」でマーゴ役を演じた
・「You're My Everything」でスタイル抜群のアン
・「彼女は二丁拳銃」でカウボーイ姿が凛々しいアン
・「イヴの総て」でベティ・デイビス(右)と対峙するアン
天野 俊哉
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