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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1061 宝塚歌劇星組公演@「ミュージカル/こうもり」
 ベテラン北翔海莉さん率いる宝塚星組公演「ミュージカル/こうもり」「ショー・スペクタキュラー/THE ENTERTAINER」を観に東京宝塚劇場にいってまいりました。
 演出の谷正純氏と北翔さんは以前オペレッタ・ミュージカル「メリー・ウィドウ」でもコンビを組んでいましたが、どちらかというとオペレッタが苦手な私はパスしました。と言うのも10代の時、この「メリー・ウィドウ」(1934)の映画版を無謀にも字幕なしで観て、全くついてゆけませんでした。それ以来、ハリウッド映画も宝塚の舞台もオペレッタと付くものは避けてしまう様に。
 だってオペラとかオペレッタなんて言葉を聞くと格式ある劇場に燕尾服やドレスで出掛ける!ここはこうして観劇しなければいけません!みたいなイメージが強くありませんか?  しかし「北翔さんのクラシカルなお芝居と若手演出家による北翔さんのモダンなショーならば、こんな私でも楽しめるのでは!」と覚悟を決めました。
 早速本棚からオペラやオペレッタに関連した書籍を出してきて予習。
 重木昭信氏の「ミュージカル映画事典」と「オペラ入門書」2冊。重木氏からは「歌舞伎やオペラ観劇も必要ですよ」と何度もアドバイスを頂いたものです。今回は「映画事典」で、ハリウッド映画で活躍した沢山のオペレッタ・スターについて調べてみたところ、殆どのスターが本格的なオペラの舞台出身ではない事を知りました。
 ジャネット・マクドナルド
 ネルソン・エディ
 ディアナ・ダービン
 キャスリン・グレイスン
 マリオ・ランザ
 こんな凄い人達がみんなですよ!何か急にみじかな存在に思えてきました!
 やったぜ♪
 単純な私はこうして40年近く持っていたオペレッタ・コンプレックスを少しだけ解消したのです。
 ちなみに、ビング・クロスビー主演「我が道を往く」に出演したリーゼ・スティーブンスは正真正銘のメトロポリタン・オペラのスターとしてタイトルにクレジットされておりました。
 で、宝塚はどうだったんだい?
 さすがに衣装もセットも豪華で、多分本場ウィーンにひけをとらないのではないでしょうか?
 雑誌等でこの作品の舞台写真を見たときに、あまりに豪華なので殆どのバトンと予算を使ってしまいショーに影響が?とヒヤヒヤしました。幾つものアーチと5段位の階段の豪華なセットがメインでしたが、実はここがずっと使われており、舞台転換が思いのほか少ないのでホッとしました。
 オープニングから素敵なウィンナ・ワルツが流れるのですが、意外にも管楽器の音が気になりました。こればっかりは仕方ないのですがね。普通ショーならばウィンナ・ワルツは弦楽器を増やして録音で処理する事が多いのです。しかし、北翔さんらの歌声に演奏など全く気にもならず舞台上がスピーディーに展開するので95分間があっという間に。
 久々に劇場中が大笑いしたまま幕が下りました。
 ウィーンでは大晦日にこの「こうもり」を上演し、大笑いしながら年を越すそうです。日本の「紅白歌合戦」や「ゆく年くる年」みたいな国民的行事てな訳ですね。
 観終わった後「なるほどピッタリの作品だな!」と思いました。
 つづく。

天野 俊哉




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