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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1042 NTDを終えて〜LAURA
 2016NTDのオープニングを飾った松本晋一さん振付の大作。ある年はビリー・ホリデイのジャズ曲だったり、ある年はブロードウエイ・ミュージカルの主題曲だったり、そして今年は“LAURA”でした。
 西城秀樹さんの“傷だらけのローラ”やハーフの〈ローラ〉さんほど馴染みないかも知れませんが“ローラ”でした。
 ハリウッド映画のジャンルの中で人気の高いフィルム・ノワールの世界。そのノワール界の多分ベスト3に入るほど有名な作品が実は“LAURA”(20世紀FOX映画1944年)なのです。
 日本題名を「ローラ殺人事件」といいます。
 その主人公の女性のテーマとして作曲された主題曲がそう“LAURA”。やがて映画を離れ、歌手のフランク・シナトラがバラードとして歌ったり、モダン・ジャズの名手チャーリー・パーカーがビッグ・バンドやストリングスを率いて演奏をしたり、現在ではジャズの名曲として独り立ちしています。
 さて映画に戻りますが、実のところ松本さんも私も映画「ローラ殺人事件」に関して名作として記憶しておりません。ローラ役のジーン・ティアニーがカルト的人気のある女優さんであったことが伝説となっているのかも!が私達共通の感想でした。主人公の探偵(ダナ・アンドリュース)がローラの美しい肖像画に見とれているとそこにローラ(ジーン・ティアニー)が現れる!なんてまの抜けたノワールありますかね?
 興味のある方はDVDでセルでもレンタルでも観賞可能ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
 あくまでもノワールの世界は白黒、まして“LAURA”はアカデミー賞白黒撮影賞を受賞しているのです。そこを松本さんは女性全員を真っ赤に染めてしまった!凄くショッキングな松本演出。
 幕開きは男女の濃厚なラブシーン。予想を覆す大人っぽいムードに客席がのまれていました。そして次から次へと舞台上が展開してゆく見事な舞踊構成。松本さんの振付を客席で観ていて困るのは、舞台の上手と下手、舞台の前方と後方全く別々の動きをする事。そのどちらも見たい人は一体どうすれば良いのだろうか?
 困る!
 さらに舞台からフェード・アウトしてゆくダンサーの動き、舞台にフェード・インしてくるダンサーの振りからも絶対に目が離せない。
 絶対に困る!
 おまけに踊られているのが日本を代表するタップ・ダンスのスター達ばかりなので、あっちを見てもこっちを見てもキラキラ、キラキラ。
 ああっ、眩しすぎるう!
 しかも赤いドレスの女性達はそれぞれが異なる、素敵なデザインの衣装を着ている。ああっ、舞台上がもっとゆっくり動いてくれればな?
 女性の衣装、もう全部ファッション・チェックしたい!
 ちょいモテッ。
 最後に全員が舞台に登場した時など、どこを観たら良いのかわからないので絶望的な気分になりましたよ。
 素敵なオープニング・ナンバーでした。

天野 俊哉




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