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Vol.1032 重木昭信著「ミュージカル映画事典」を読んでます!
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今までアメリカや日本で発売されたミュージカル映画研究書と段違いなのが、ミュージカル映画の全てが、本当に全てがここに書かれている事です。時代に合わせて丁寧に説明がされているので、読者であるこちらも勿体なくて《飛ばし読み》が出来ません。
著者である重木氏は現在観ることの可能なミュージカル映画を数年かけて全て観直したそうです。
凄い!
映画会社ごとに活躍したミュージカル・スターを紹介して、さらに作品も紹介する徹底ぶりに脱帽。
MGMやワーナー等メジャーな会社のスターから第二次大戦中のユニヴァーサルの様なB級スターまで。女性タップ・ダンサーのグレース・マクドナルドやペギー・ライアンを日本語で半頁以上も取り上げたのは今回が初めてです。
しかもそこに書かれているちょっとしたエピソード(例えばアステア主演「踊るニュウヨーク」が戦前の日本で公開された最後のミュージカルであるetc.)等まさにオリジナルなのです。
流石!
また、重木氏が大変面白い指摘をしているのが、ハリウッドで製作されたミュージカル映画の我が国で紹介された本数。
左は本国で公開された数字、右は日本公開された数字
1930年代500本→300本
1940年代600本→100本
1950年代250本→100本
1960年代100本→80本
1970年代80本→70本
1980年代以降40本→30本
いかに第二次大戦中のハリウッド・ミュージカル映画の重要性がハッキリしますね。しかもその時代こそが映画におけるタップ・ダンサー及びタップ・ダンス・ナンバーの宝庫であったのですね。私よりも若いタップ・ダンサーの皆さんには是非知っていただき、何らかの形で観賞して頂きたいものです。
今回はここまでです。すみません!
レスリー・キャロンの紹介ページで「巴里のアメリカ人」(1951)の次に重木氏が取り上げた「Glory Alley」(1952)なる作品。実は私もアメリカのコレクターから入手しました。また脱線してしまう!キャロンはほんの少しだけ踊りました!(写真参照)
「ミュージカル映画事典」
このつづきは必ずまた書かせて頂きますね。
天野 俊哉
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