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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1004 マーク・サンドリッチ/アステアの専属監督
 「ミュージカル映画特集−ジャズで踊って」に関連する人物を取り上げる何の役にも立たないムダなコラムです。
「コンチネンタル」
「トップハット」
「艦隊を追って」
「踊らん哉」
「気儘時代」
「スイング・ホテル」

 今回シネマ・ヴェーラにて上映されるフレッド・アステア主演のマーク・サンドリッチ監督作品です。
 深く考えたこと無かったのですが、とても相性が良かったみたいです。
 逆にマークとの相性が悪かったのが、アステアの相手役のジンジャー・ロジャースでした。
 「トップハット」の名場面“Cheek to Cheek”撮影リハーサルでの事。初めてオーストリッチ(ダチョウ)の羽の沢山ついた衣装を着たジンジャー、アステアさんとひと踊りすると、ドレスの羽が大量に抜け落ちて舞台上が羽吹雪となり、それが目や鼻に入ったアステアはくしゃみが止まらなくなってしまいました。すぐにストップがかかり、ジンジャー以外のマーク、アステア、振付師ハーメス・パン、スタジオの重役らが話し合いを始めました。
 やがて楽屋のジンジャーを訪ねてきた監督のマークは衣装の変更を提案。すぐにアステアさんの代弁だとピンときたジンジャーは孤軍奮闘して羽の衣装を押し通し、抜け落ちる羽がなくなるまでテイクが重ねられ、公開分の映像が撮影されました。「トップハット」でも大変評判の高かったナンバーですが、以来マークとジンジャーは犬猿の仲になったそうです。
 以上はジンジャー・ロジャースの自伝の内容。
 逆に、フレッド・アステアの自伝には「マークから出された様々なアイデアのお陰で良い作品、良いミュージカル・ナンバーに恵まれた!」とのこと。
 マーク・サンドリッチ監督をめぐるエピソードでした。

写真右 上から
・マーク・サンドリッチ監督
専属になる前に撮った「So This Is Harris!」(1933)でアカデミー賞短編映画賞を獲得
・「その衣装変えてくれないかな?」「イヤよ!」
と問答している訳ではないアステアとジンジャー
・当時としては破格1500ドル分のオーストリッチの羽がついていた問題の衣装全景

写真下 左から
・戦前の映画雑誌から2枚。そのまま読むとヘンなタイトルに。右から左に読んでください
・ジンジャー・ロジャース自伝「Ginger My Story」(キネマ旬報社)
・フレッド・アステア自伝「Steps in Time」(青土社)
・乗馬の稽古シーンで談笑中のジンジャーとサンドリッチ監督
・左からサンドリッチ監督、ジンジャー、アステア、“Cheek to Cheek”を始め5曲を作曲したアーヴィング・バーリン
・いつもお洒落なサンドリッチ監督とジンジャー
・「踊らん哉」でも錚々たる顔ぶれが集結
左からハーメス、サンドリッチ監督、アステア、ジンジャー、ガーシュイン、バーリン、音楽監督ナサニエル・シルクレット
・踊るサンドリッチ監督とアステア

天野 俊哉




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